名誉会長
初代名誉会長 加藤 寛 |
福沢諭吉の言は21世紀の今でもその力をもっている。
「政を美にせんとするには、まず人民の風俗を美にすべからず。風俗を美にせんとするには、
人の智識聞見を博くし、心を脩め身を慎むの義を知らしめざるべからず。
ゆえに今、我が邦にて洋学校を開くは、至急のまた急なるものにて、
なお衣食の欠くべからざるが如し。公私の財を費やすも愛むにいとまあらず。」
教育の真髄は自立にありと論じた。
たまたま政権交代がおこったが、奇遇というべし。
日本で一つの時代が終わり、新しい行政が始まろうとしているのである。
福沢諭吉は、明治の初め、まさに日本の教育は私学を中心として発展すべきであると主張した。
「その学問の風をかくの如してその教授の書籍は何を用いて何を読むべからずなどと
教場の教授法にまで命令を下すが如きはまた事のよろしからざるものと信ず。」
かく文科省の教育介入の限度を厳しく論じたのである。
時を同じくしてスタートする日本教育推進財団の設立に心から期待する。
経歴
大正15年4月 | 岩手県千厩町生まれ |
昭和25年3月 | 慶應義塾大学経済学部卒業 |
昭和41年10月 | 慶應義塾大学経済学部教授 |
平成2年4月 | 慶應義塾大学総合政策学部教授・学部長 (〜平成 6年 3月) |
平成7年4月 | 千葉商科大学学長(〜平成19年 3月) |
平成20年4月 | 嘉悦大学学長 |
◆現職
- 千葉商科大学名誉学長
- 慶應義塾大学名誉教授
- 経済学博士
◆専門
比較経済体制論・公共経済分析論
◆役職
日本経済政策学会 会長 | (昭和55〜58年) |
日本計画行政学会 会長 | (平成元年〜平成7年3月) |
日本学術会議 会員 | (昭和60〜平成3年) |
ソ連・東欧学会 代表理事 | (昭和63〜平成3年) |
公共選択学会 会長 | (平成8年6月〜平成15年7月) |
政府税制調査会 委員 | (昭和62年11月〜平成12年7月) |
政府税制調査会 会長 | (平成2年12月〜平成12年7月) |
内閣府 顧問(規制改革担当) | (平成16年4月〜平成16年9月) |
郵政民営化情報システム検討会議 座長 | (平成16年10月〜平成16年12月) |
◆著書
- 『慶應湘南藤沢キャンパスの挑戦』 (東洋経済新報社)
- 『亡国の法則』 (PHP研究所)
- 『教育改革論』 (丸善株式会社)
- 『福沢諭吉の精神』 (PHP研究所)
- 『「官」の発想が国を亡ぼす』 (実業之日本社)
- 『大増税の世紀』 (小学館)
- 『行財政改革への証言』 (東洋経済新報社)
- 『立国は私なり、公にあらず』 (第一法規)
- 『改革の戦略と哲学』 (日本経済新聞出版社)